お知らせ 道元禅師『現成公案』より 2021年5月8日 by 善寳寺 人のさとりをうる、水に月のやどるがごとし。 月ぬれず、水やぶれず。 ひろくおほきなるひかりにてあれど、尺寸の水にやどり、全月も弥天も、 くさの露にもやどり、一滴の水にもやどる。 (道元禅師『現成公案』より) 訳: さとりを得るということは、水面に月が映ることと似ています。 月は水に濡れることがなく、月の大きさで水が溢れるということもありません。 光というものは無限に広く大きなものですが、ほんの僅かな水に映り、月も大空も、 草の葉の上の露にも、一滴の水にもうつるものです。